日々是精進 

日々の事、思いついた事等を書く予定、サボリ気味だったのを治そうかなと

ひつじ昔語り-黒い箱

昔の幻想、バブル景気が崩壊し建築関係にもかなりの痛手を受けた。

その頃首切りが流行り、若いやつから斬られた、私も標的にされ会社の策略で自主退職へ追い込まれた。
やり口は汚かったが、ここでは敢えて触れない事にする。
 
失業したが実家の方は多忙だったので、そっちで仕事をしていた。
たまにアルバイトと称して、知り合いの業者から居抜き物件の片付けを手伝っていた。
数件の仕事を手伝った後、元請けの不動産屋に会う機会があったので、
多岐に渡るゴミの処分方法を聞いたが、彼が言うに「全部産廃でよろしく」と言われたんだ。
それが通ってしまう時代だったしね。
 
そんな中、東京都の西の方の物件、マンションの居抜き物件の片付けが来た。
残ってい目ぼしい物は、先に来てる古物商が持ちだしているので、
本当のゴミしか無い、トラックへ積む前提なので、手当り次第に黒のビニール袋へ詰め込む。
昔はこれ一択でしたね、車横付けして積み込み空になった部屋に残る箱。
仏壇が置いてあった、しかも、開けたら中に位牌もしっかりいらっしゃった。
当時も見えてた訳ですが、部屋に入るなり老婆が部屋の真ん中に居たんだよね。
自分では触るのも危険と判断したので、仕事回した業者に持たせ車へ載せた。
その後、馴染みの産廃業者へ行ったのだが、縁起物は受け取れぬと仏壇は断られる。
誤魔化して周りに荷物置いても、あちらさんは気づく。
結局受け取って貰えないし処分に困ったので、元請けの不動産屋へ伝えたら言われた。
「そんなもん迷信だ、事務所に持って来い、俺が処分してやるから」と自信満々
 
後日車に載せていた忌まわしい箱を押し付け、報酬を頂き帰って数日後の事。
 
不動産屋の社長の訃報を聞いた、事務員に流れを聞こうと思ったが、
「口止めされてますので、ダメです」と断られた。
葬儀に出た際に、顔見知りの不動産屋から聞いた話
何でも夜に所持している土地で、ドラム缶に廃材を入れて燃やしてたらしいが、
急に火柱が上がり社長を飲み込んだらしいよと聞いた
 
何となく仏壇が原因かなと思いつつ
 
こんな事がありました
 
2015年8月22日
 
黄色いひつじ